野草が 芽吹いて また 生命の

始まる音を感じる

冷たい風に依り 水は その時の形を留め 固まった

人間の「死」もそのようなもの なのかも知れない

美しくも、哀しい 切ない 冬の情景のような

春の風と共に 水は また 流れ始める

雫となって 何れ 海を潤す

人間の「生」もそのようなもの なのかも知れない

輝かしくも、寂しい 曖昧な 春の景色のような

何れ また同じ 冬が巡るとしっている

何れ 誰にも  死がめぐると詩っている

知っていながらどうしてまた春を望むのだ?

生を望むのだ?

夏のように輝いて 様々な命を実らせる日も

秋のように静かに 其れらが枯れ始めるのを感じる日も

必ず巡ると知っていながら

どうして新しい生命を 望むのだ?


ああ、そうか。

冬の景色が在ってこそ

春が美しいと 誰もが、知っているからなのか

ああ、そうか。

わたしは気怠い春の初めにそっと目を閉じた。

冬が終わりまた新たな生命が芽を出した音がした。