「ねぇお願い。貴方の優秀な遺伝子が欲しいのよ。」

またこいつか。最近頭のおかしいファンが俺の周りをウロチョロしている。

顔で釣るバンドのファック隊のようなヤリ目的かと最初は有難く思えたが

話を聞けばどうも頭がイカレテやがる。

ライヴでは毎回最前を陣取って、出待ちもしてくる。

「遺伝子を頂戴。」黒いワンピースでおさげで黒ぶちな、顔は整ってるくせに

無愛想なそいつは毎回俺に言うのだ。

「しつけぇな。お嬢ちゃん俺とヤりたいだけだろ?」

いつまで経ってもついてくるそいつに俺はある日凄んで言ってみた。

「痛いのは厭だわ。別に快楽を求めてるわけじゃないし。

単純に貴方の遺伝子が欲しいだけ。優秀な貴方の遺伝子をね。」

訳がわからねぇ。優秀な遺伝子?

「あたしは優秀な遺伝子をもらえなかったから

ほら、こんなに莫迦なの。駄目になっちゃったのよ。遺伝子が悪いの。」

少女は影裏で俺に素肌をさらし、それはそれは、

青紫の痣だらけだった。

俺と揃いの青紫の痣。

「言葉が上手くて楽器が出来る貴方の優秀な遺伝子を頂戴よ…。」




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「おい!お前の頭がイカレタ客はどうなった?!」

「るせぇ!俺の最愛なる妻のことを一言でもいったら犯すぜ!ファック!」



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