最終床 舞台:11月18日のマイルーム。 帰ろう。 今すぐ。 誰も気にとめず。 あなたと二人、 息を殺し生きていたいだけ。 後藤まり子の切ない歌声にわたしは 涙がどうしても止まらなかった。 また、みつけたよ。ね、16歳の、あなた。そして、16歳の、わたし。 この曲にあなたが居るような気がしてならないよ。 あの後退院しわたしは 現実社会に何とか復帰した。 薬に頼らずに生きていけるようになった。 でもね、気づいてしまったんだ。 200X年11月18日、 あなたも熱狂的に愛していたバンドのホールライヴ中に あなたは、16歳のまま 私の身体から、個の足を生やし、居なくなってしまったことを。 わたしは今でも、あなたを探しているよ。 いくら、大人になっても、あなたが帰ってくるのを望むよ。 いくら、幸せを感じてもあなたの苦しみを忘れない。 11月18日は毎年泣くよ。空っぽの気持ちになる。 あなたが、一度帰ってきたときに 「頭をなでて。私を肯定して。」って、云って わたしは、ひたすら、頭をなでた。あなたは泣いた。そして、また、消えた。 いつでもお帰りというよ。 「あなたと二人、 息を殺して生きていたいだけ。」 -----end---- b | T